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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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マキノスミレ

 震災から2か月。奥州街道をゆっくり北上して、丸一日をかけて北上川の流域までやってきました。北上盆地で出逢ったすみれたちを順不同で紹介しようと思います。
 写真は既に果実ができているマキノスミレです。周辺を捜しましたら、花も一つ二つと見られましたが、多くは花期を終えていました。へぇ、こんなマルバスミレ風な果実だったのですね。この自生地は子供の頃に遊んだ低山です。少し前、実家から「このすみれは何?」というメールが来て、「え、マキノスミレじゃないか!」と驚いたのですが、実際に目にして、如何に観察が足りなかったのかを思い知らされました。「故郷(ふるさと)再発見」のつもりで少し探索してみようという気持ちがあったのですが、このすみれが背中を押してくれた感じです。


<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
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トウカイスミレ

 さて、また夕日と追いかけっこでトウカイスミレの自生地にたどり着きました。先週の様子では、まだ花は咲いていないだろうという予測の一方で、それでも一輪なら咲いているかも知れないという期待があったのです。
 今日は3人連れになって、地面を這うようにして探してみました。カラカラに乾いた昨年の落葉の下から小さな葉が顔を出しているのですが、花は見当たりません。やっと1mm程度になったばかりの蕾を見つけたところで、諦めムードが漂います。その時、連れが「あれー!」みたいな声を出すので、その方向を確かめてみると、おや、白い花が一輪咲いているではありませんか。
 友人は2年越し3度目で、やっとトウカイスミレの花を目にすることができたのです。とても小さいのですが、写真では大きさが今一つピンと来ないことでしょう。花の後ろの丸い葉が直径約11mm、手前の葉になると直径約7.5mmというところです。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ナガバノスミレサイシン

 昨夜まで降った雨は、植物たちにとっては嬉しかったのではないでしょうか。ナガバノスミレサイシンが元気に咲いていました。葉の方には少しドロ跳ねがありますが、花は今朝開いたという様子です。実は、この花の青紫色に少し赤みを帯びる微妙な色合いは、デジタルカメラでは素直に写ってくれない難物です。まして日陰でしたので、RAW撮影して調整しました。なんとか雰囲気が出たようです。
 時折、トリミングも画質調整もしていません!という話を見聞きしますが、カメラの画角に制約されることもないので、トリミングは当たり前だと思っています。また、必要ならばの話ですが、現像ソフトも特にこだわりなく使います。カメラの機能で写った通りではなく、現実に見た通り、または自分のイメージ通りに合わせること、それが重要ではないかと思うのです。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
コタチツボスミレ

 手前の花にはピントが来ていませんね(笑)。葉の方に目が行ってしまうコタチツボスミレです。ふむふむ、これは、最近だとシーボルト型と補足しなければいけなくなったタイプ標本に近い型なのでしょうね。多くの書籍で「葉の基部が切型」と説明されてしまったために、本家の方が肩身の狭い思いをしていたようです。
 関東から東日本は自生の中心から外れるため、観察回数が余り多くありません。基部が湾入していて、基本種との差異が葉の大きさだけなので、敢えて分ける程の変異ではないとする意見もあります。この型は節間の距離が極端に短くて、鉢植え向きですね(花後の姿を観察したことはありませんが)。基本種に近い型だと、花期から縦に伸びて来るので、どちらかというとプランターに植えたくなります。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
テリハニオイタチツボスミレ

 実際にフィールドでは観察できていない困った品種です。その上、栽培品ですから、実際に観察できているハマニオイタチツボスミレと比較するには少し無理があるような気がします。敢えて比較するならば、ほぼ同じ印象でした。
 葉の光沢は、海岸性で塩害などへの対応目的でクチクラ層が厚くなって艶が目立つもの、塩基性岩などとも表現される苦鉄質岩土壌の植物、渓流植物、その他、葉質や色などの要因があります。この品種を分布から推測する限り、海岸性は当たらないでしょう。すると、海岸性の場合はハマニオイタチツボスミレと見れば良いのかも知れませんが、個人が明確に線を引くには難しいところがありそうですね。逆に、敢えて区別する必然性があるのかという問題については、変異の理由や性質の違いをきちんと把握できてからの話でしょう。蛇足ながら、使用頻度の高い和名がケナシニオイタチツボスミレだという点については納得できない気がしませんか。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ヒメアギスミレ

 この展示会で以前にも観察していたヒメアギスミレとされる小柄なすみれです。その時と同様、まだ自生地で観察ができていないため、今一つ納得できていません。実は、ありがたいことにアギスミレとヒメアギスミレの観察情報を教えて下さる方がいらっしゃるのですが、その方の説明や写真と、この展示会の鉢ものイメージが一致しないのです。なにしろ、展示会の写真を見ると一目瞭然ですが、葉がおとなしくてアギスミレの「顎」の所以たるブーメラン状とは言い難い姿ですね。こじんまりと密集して育った普通のニョイスミレが成長途上であるかのような感じさえしませんか。時期が異なるのか、鉢という環境の問題なのか、それとも・・・。やはり、まず自生地で観察したいところです。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック  すみれを楽しむ
ベニバナヒゴスミレ(俗称)

 これは何でしょう?葉が裂けていて、花茎や萼片が濃い紅色、花びら全体がほんのり薄紅色、距の色は濃いめです。ヒゴスミレの一型で、ベニバナヒゴスミレという俗称が記されていました。個人的に使用している名前ですから、こんなふうに呼ぶ方もいるんだなぁ、ぐらいに捉えた方が良いのでしょうね。
 赤みが強い型ですが、市販のウスベニヒゴスミレ(俗称または流通名)なる型とは違うのだろうかと種苗業者のカタログやサイトを覗いてみました。たくさん見つかりますが、その変化の幅に両者とも収まってしまいそうです。熊本では紅色掛った花が少なくありません。一昨年、ペンションのご主人に教えていただいた散歩道のヒゴスミレは、この写真よりも花びらに赤みが強く、距は白かったなぁと振り返ってみました。肥後の国では薄紅色のヒゴスミレが普通に見られるようでしたので、特段変わり者には感じられないのかも知れません。


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ヒカゲスミレ

 昨年一年で出逢ったすみれたちの中でも筆頭格のお気に入りをお届けしたいと思います。全体がほんわかと黄色味を帯びた花を咲かせているのは、なんとヒカゲスミレだそうです。花の中心部が黄色掛っている個体は普通に見かけますが、全体がきれいな薄黄色で中心部が一段濃いところが抜群ですね。
 しばらく見入っていました。この感覚、自然の中では時折ありますが、鉢ものでは余り遭遇しないものです。イメージは、家柄も育った環境も優れた深窓の令嬢・・・ではなさそうですね。しっかりした考えを持った若者たちという雰囲気でしょうか。パンジーという名前は「物思いに耽る姿に見えた」ことからの擬人的な連想だそうですが、確かに、植物が何かを考えているかのような印象を持ってしまうことがあります。人間とは異質な世界で、実は何かを感じているのかも知れませんね。


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オオタチツボスミレ(白変種)

 ヴィオラ・プベスケンスとは対照的な果実を実らせているのはオオタチツボスミレの白変種で、もう長く栽培しています。正確にはほったらかしに近い状態なのですが、それでも丈夫に育ち、勝手に代を重ねています。
 この果実は細長く、なんとなくスターフルーツに似ていて、畝が3つある独特の形状をしています。チラッと見ても心皮が3枚だと分かる形状ということでしょう。閉鎖花もたくさん上がるので、管理が良ければ種子をしっかり入手できるはずですが、いつも多くは飛ばしてしまいます(笑)。その結果、ふと、気付けば、あちらこちらの鉢からオオタチツボスミレの子供たちが元気に生えてくるという訳です。


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エゾノタチツボスミレ

 タチツボスミレという名前を持つすみれの話が続いています。歩き回った経路に限った話ですが、最も多く出逢ったすみれと言えば、エゾノタチツボスミレが一番で、二番がスミレというところでしょうか。葉が大きくて、もし花が閉じていたらオオバタチツボスミレとどうやって区別するの?と尋ねられそうですが、意外に葉の様子にも違いがあるのですよ。
 先ず、鋸歯の粗さについてエゾノタチツボスミレの方が大人しい印象です。それから、托葉はエゾノタチツボスミレは大きく切れ込んでいますが、オオバタチツボスミレはほとんど切れ込みがなくて全縁と呼んで良い状態です。今回、出逢った個体は多くで草丈が伸びきっておらず、独特の威風堂々とした姿は多くありませんでした。


<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。
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