岩手県に出かけるに際して、できれば確認したいと思っていたことがありました。それは、県南部の内陸から海岸部に近い北上山系にかけて、シハイスミレとみなして良い個体だけが自生するエリアがあるという情報でした。その報告書に触れた時、「そんなこともあるんだ」と感心したものの、これまで一度もシハイスミレを見たことがないので、取り扱いに困ってしまった訳です。 |
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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
この強烈な印象を持つすみれは、どう見てもナガハシスミレ・・・ですよね。実は、小雨の降る現地で傘を差しながら、ウロウロを歩きまわってしまいました。それは「この辺のナガハシスミレは、皆、こんな感じなのかなぁ?!」という疑問が生じて、他の個体を探しまわったのです。なぜ、そのようなことを感じたかと言いますと、葉がかなりオオタチツボスミレっぽいのです。 |
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6日間の旅の一日は雨でした。運が良い方なのだろうと思います。この雨の日も観光に切り替えず、なんとか目的のツヤスミレを探しました。アップダウンの狭い道をノロノロ走って、行ったり来たり、そして坂道の途中でタチツボスミレがきれいな花をつけているのを見掛けました。 |
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経験的にケイリュウタチツボスミレかなぁと思っています。ただ、あくまで旅先のことで、外観の形状と生育環境を観察した結果に過ぎず、例えば発芽テストをしてみた訳ではありません(笑)。 |
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旅をすると、やはり、最も自生する環境が広くて個体数が多いタチツボスミレがおもしろかったりします。この日も多彩な変化に遭遇しましたが、あららーと思ったのが、このシロバナタチツボスミレ(赤斑型)でしょう。茶畑を登る細い坂道でまとまって見られました。花は紫条も入らない白変種ですが、葉脈に添って赤い斑が見られます。 |
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この一帯にアギスミレが自生していると、写真付きの説明板が立てられていました。では、アギスミレでしょう(笑)。この主に葉の違いで区別されるであろう変種も、どうも一筋縄でいかない面がありまして、花後にびっくりするぐらい葉が変形するので、花の時期に見ればニョイスミレと大きく変わらない個体を知っています。知識として知っているということではなく、もう少し観察回数を増やして、感覚として理解できている必要があるのだろうなぁと思っています。 |
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やっと時間と晴れ間を見つけて高尾山に詣でてきました。神奈川や東京のすみれ好きさんなら、「もう高尾山には2回行って来ましたよ」と言われそうですね。千葉方面からですと、2輪で高速に乗って片道100Km、2時間弱ですから、食事の時間を考えると往復4時間では足りません。近くて遠い、それでも出かけたいすみれの山です。 |
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となり町の八百屋さん、というか、自然食マーケットというイメージのお店ですみれの苗を売っていました。初めてみたのですが、「花子クラブ」というブランドの苗です。陳列棚にはツクシスミレや韓国産のサキガケスミレなんてものまで並んでいます。どれも260円!ついつい、またまた買ってしまいました(笑)。 |
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サクラタチツボスミレが大量に展示されていました。引き続き、写真は昨年の様子ですが、今年も大量展示されていましたよ。それから、タチツボスミレの色違いが数種展示されていました。こうした色合いの微妙な違いで名前まで区別しようとするのは、余り科学的な立場ではない感じがします。一方、微妙な色合いの違いに「紫苑」、「京紫」、「藤紫」、「江戸紫」などなど、きちんと名前を付けて区別していた日本人の感性がなせる技なのかも知れません。 |
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展示者の説明書きによれば、これはケナシマルバスミレ(Viola keiskei var. glabra)だそうです。ケマルバスミレとマルバスミレに分けて表現していた時代があったそうですが、植物体全体の毛が多いか少ないかという感覚的な判断だったとか。ケマルバスミレという名前が幅をきかせていたのですが、実は毛がある型が絶対多数、つまり「普通の型」なので、頭の「ケ(毛)」を取り払ってマルバスミレと呼ばれるようになったという話でした。 |
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