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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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ヒュウガスミレ

 ヒュウガスミレが開花している株元には、ご覧の通り、一面に実生苗が芽を出していました。まだまだ果実は見られず、昨年の種子が越冬して花期に発芽したのだろうと理解しています。つまり、花を咲かせているのは昨年までに発芽して、開花できる大きさまでに充実した株ということになるのでしょうか。
 地面を覆う程に実生苗が多く見られ、これを栽培して継続観察をしています。栽培は上手くないのですが、情報の少なさをカバーするためにちょっとだけ努力をしている訳です(笑)。苗は株中心部から多数の葉が放射状に展開するという不思議な姿に育ち、ついに閉鎖花から果実ができました。黒褐色の小さな果実にも葉と同じ白い毛が見られ、小さな淡茶褐色の種子が詰まっています。一般的な認識では交雑種を想定しない状況ですが、なぜ、浜栄助氏が敢えて想定したのか、謎は残ります。


<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
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ヒュウガスミレとフイリコミヤマスミレ

 ヒュウガスミレの自生地を見て、「やはり、そうか!」と思ったことがあります。左のヒュウガスミレも、右のフイリコミヤマスミレでも同じですが、生育環境として、地面は湿っていても決して薄暗い場所ではないことがお分かりいただけるでしょうか。ともに東南向きの斜面(法面)で少なくても半日は太陽が当たります。
 最初に観察した場所や、最初に調べた書籍情報のイメージは強く記憶に残るものなのでしょうね。四国の坂道で面白い模様のフイリコミヤマスミレに遭遇した時は、葉の変化よりも環境に驚いてしまって、方位磁石を持ち出したり、最近伐採された痕跡はないかと探してしまいました。しかしながら、太陽の位置はほぼ真上で、水が滲み出していなければカラカラに乾いてしまうような場所なのです。ヒュウガスミレも視界が開けた坂道の法面で咲いていました。正しく理解するためには、実際に幅広く観察することが大事なのだなぁと改めて感じています。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ムラサキコマノツメ

 明るい屋外で撮影しているのですが、このように写り込むと花の様子が分かりやすくて良いですね。同定が簡単な花色を持つムラサキコマノツメです。
 要するにニョイスミレの色違いですから、育て易くよく増えて、たくさんの花を咲かせます。数年前に種子から育てた個体の末裔ですが、黒くて小さい種子を一面に飛ばして、ところ構わず、顔を出すというひょうきん者です。
 東北産ニョイスミレといっしょに花を咲かせていたこともありましたが、混血してしまう様子はないようでした。色違いと説明しておきながら、実は、少しですが違いがあるように思われます。先ず、ほぼ同じ環境に育てば、ムラサキコマノツメの方が草丈が高くなり、ごちゃごちゃと絡みつくように延びることも少ないような気がします。勿論、変異があるのだと思いますが、たまたま育てている個体と、湿原で観察した個体がそのような様子だったということかも知れません。


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スミレサイシン

 やはり、雪国のすみれの代表格の一つであるスミレサイシンです。ご存知の通り、スミレサイシン類の仲間はナガバノスミレサイシンが太平洋側に、スミレサイシンが日本海側に、そしてアケボノスミレが中間部に分布すると言われます。当然ですが、これは大雑把な説明であって、アケボノスミレなどは比較的広く分布していますね。
 岩手は太平洋側なのですがナガバノスミレサイシンは自生しておらず、スミレサイシンとアケボノスミレが見られます。(例によって岩手県南部での話ですが)スミレサイシンが奥羽山脈付近に、アケボノスミレが北上山系に住み分けているようです。また、すみれ一般に、太平洋側に多く分布する種と日本海側に多く分布する種が、北上川を境界線として東西に住み分けているように見えます。


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オオタチツボスミレ

 雪国のすみれを幾つかご存知のことでしょう.。これもその一つであるオオタチツボスミレです。ただ、単純に北海道、東北地方のことだろうと思うのは短絡的に過ぎるかも知れません。中国地方や九州北部もそれなりに雪が降りますよね。この種の分布をみますと、確かに雪との関連が大きいとみられ、太平洋側には極めて少なく、北海道から日本海側をなぞるように福岡や長崎まで分布するようです。
 おもしろいことに、タチツボスミレとの相互占有関係にも特徴がありそうです。岩手県南部の幾つかのポイントを見ると、秋田との県境に当たる奥羽山脈付近ではオオタチツボスミレがとても多いのですが、これに対して、北上川流域から北上山系では半々程度の混成が見られ、海岸に近い地域になるとオオタチツボスミレの個体数はぐっと少なくなってきます。


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オオバキスミレ

 この日、実家の家族を連れて、秋田県境に近い山間の小さな町までドライブに来ました。目的はオオバキスミレです。一昨年、この家族を連れて阿蘇くじゅう国立公園を走り回り、山一面のキスミレを見せてあげることができたのですが、自宅から車で小一時間の距離に黄色いすみれが咲くとは知らなかったそうです。高校卒業と同時に郷里を離れているのに、すみれに関する限り、どこに何が咲いているかを良く知っているというおかしな息子は、山道に車を止めて嬉しそうに案内をする訳です(笑)。
 先ず、カタクリの群生が目に留まったのですが、これだけ多く咲いている光景は見たことがないと言います。これは意外でした。では、オオバキスミレにカタクリ、ニリンソウにエゾエンゴサク、紫と白のキクザキイチゲが一面に混成する斜面は見たことがなかったことでしょう。雨が降りそうな気配でしたが、ここまで来てよかったようですね。


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マキノスミレ

 震災から2か月。奥州街道をゆっくり北上して、丸一日をかけて北上川の流域までやってきました。北上盆地で出逢ったすみれたちを順不同で紹介しようと思います。
 写真は既に果実ができているマキノスミレです。周辺を捜しましたら、花も一つ二つと見られましたが、多くは花期を終えていました。へぇ、こんなマルバスミレ風な果実だったのですね。この自生地は子供の頃に遊んだ低山です。少し前、実家から「このすみれは何?」というメールが来て、「え、マキノスミレじゃないか!」と驚いたのですが、実際に目にして、如何に観察が足りなかったのかを思い知らされました。「故郷(ふるさと)再発見」のつもりで少し探索してみようという気持ちがあったのですが、このすみれが背中を押してくれた感じです。


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トウカイスミレ

 さて、また夕日と追いかけっこでトウカイスミレの自生地にたどり着きました。先週の様子では、まだ花は咲いていないだろうという予測の一方で、それでも一輪なら咲いているかも知れないという期待があったのです。
 今日は3人連れになって、地面を這うようにして探してみました。カラカラに乾いた昨年の落葉の下から小さな葉が顔を出しているのですが、花は見当たりません。やっと1mm程度になったばかりの蕾を見つけたところで、諦めムードが漂います。その時、連れが「あれー!」みたいな声を出すので、その方向を確かめてみると、おや、白い花が一輪咲いているではありませんか。
 友人は2年越し3度目で、やっとトウカイスミレの花を目にすることができたのです。とても小さいのですが、写真では大きさが今一つピンと来ないことでしょう。花の後ろの丸い葉が直径約11mm、手前の葉になると直径約7.5mmというところです。


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ナガバノスミレサイシン

 昨夜まで降った雨は、植物たちにとっては嬉しかったのではないでしょうか。ナガバノスミレサイシンが元気に咲いていました。葉の方には少しドロ跳ねがありますが、花は今朝開いたという様子です。実は、この花の青紫色に少し赤みを帯びる微妙な色合いは、デジタルカメラでは素直に写ってくれない難物です。まして日陰でしたので、RAW撮影して調整しました。なんとか雰囲気が出たようです。
 時折、トリミングも画質調整もしていません!という話を見聞きしますが、カメラの画角に制約されることもないので、トリミングは当たり前だと思っています。また、必要ならばの話ですが、現像ソフトも特にこだわりなく使います。カメラの機能で写った通りではなく、現実に見た通り、または自分のイメージ通りに合わせること、それが重要ではないかと思うのです。


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コタチツボスミレ

 手前の花にはピントが来ていませんね(笑)。葉の方に目が行ってしまうコタチツボスミレです。ふむふむ、これは、最近だとシーボルト型と補足しなければいけなくなったタイプ標本に近い型なのでしょうね。多くの書籍で「葉の基部が切型」と説明されてしまったために、本家の方が肩身の狭い思いをしていたようです。
 関東から東日本は自生の中心から外れるため、観察回数が余り多くありません。基部が湾入していて、基本種との差異が葉の大きさだけなので、敢えて分ける程の変異ではないとする意見もあります。この型は節間の距離が極端に短くて、鉢植え向きですね(花後の姿を観察したことはありませんが)。基本種に近い型だと、花期から縦に伸びて来るので、どちらかというとプランターに植えたくなります。


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