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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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 展示会には、時折、渋めの花も登場します。実は、このような雰囲気の花も好きなんです。札には「フイリコマガタケスミレ」と記載されていました。すると、スミレとフイリフモトスミレの交雑種ということでしょうね。
フイリコマガタケスミレ
 過去に観察できたコマガタケスミレたちは、淡い紅紫系の花が多かったのですが、こちらは、花弁の形状はスミレに近く、花色は白地花弁に紫条が入った端正な姿でした。白系のスミレが使われているのかも知れません。花弁中央部が黄色掛かっていたら、もう少し可憐な印象だったかも知れません。ところで、コマガタケスミレの斑入品はフイリバスミレと称すべきですが、分かりやすさの都合でしょうか。

標本(1933採取)には、竹内亮博士が「ケナシフイリバスミレ」と命名(1965)、浜栄助氏が交雑種と補足(1965)した記録があります。

<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

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ヘイリンジスミレ
 さて、もうダメ押しのような話題になってしまいます。一際大きく茂っている個体群が見つかってしまいました。上から、スマートフォンで撮影した写真は、コントラストの関係で見にくいのですが、周辺のスミレとの大きさの違いが分かると思います。
ヘイリンジスミレ
 花を覗き込むと、紫色の花弁の先端が小さく見えていますが、これ以上は開きそうにありません。更に観察すると、「秕(しいな)」っぽい蕾も見えていました。葉の形状からの推測では、ヒメスミレとスミレ、つまり、ヘイリンジスミレになるのだろうと思います。こちらは、葉がスミレ寄りかも知れません。多彩な出現形が出て当たり前ですが、余り離れていない場所で見られると驚いてしまいますね。
ヘイリンジスミレ

雑種の話ばかりになりましたが、この日、空模様が回復傾向で、多くの花に出逢い、舞い上がり気味でした。

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ヘイリンジスミレ
 一際大きい植物体を誇っているヒメスミレに見えます。なにしろ、周辺の個体群と比べてみると、葉も草丈も、そして一株が占める半径でも5から6倍の大きさです。「雑種強勢」とみるべきでしょうね。近くに生えているのはスミレとアリアケスミレです。
ヘイリンジスミレ
 微妙なところですが、もう一方の親はスミレであろうと思われました。すると、ヘイリンジスミレということになりますが、これまでに観察できたヘイリンジスミレは、もう少しスミレ寄りの姿をしていました。特に葉はへら状の披針形が多かったのですが、この地の個体群は、花といい、葉といい、ヒメスミレを大きくしたという印象が強いようです。少し離れた場所を含めて、5株程見つかりました。
ヘイリンジスミレ

両親のどちらに寄るか、つまり、似るかによって、全体のイメージが違ってしまうのでしょうね。

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ハリマスミレ
 この草原に足を踏み入れた時から、昨年の長崎を意識せざるを得ませんでした。海を隔てた二つの山で、似たような環境の草原に辿り着き、やはり、ここと同様に、真っ白いアリアケスミレと濃い紫色のスミレが入り交じって咲いていたのです。
ハリマスミレ
 ほぼ確信しながら、全体を見回すと、当たり前のようにハリマスミレが幾つか咲いていました。長崎で出逢った個体群は、ハッとするほどに美しいコントラストを呈していました。こちらは、何度か出逢ったことがあるオーソドックスな姿です。ただ、幾つかの派生が見られ、実は、三様のハリマスミレを認識して、その内の二様です。後の一つは、なんと朔果が膨らんでいました。稔性があるのですよね。
ハリマスミレ

ハリマスミレの稔性に関する報告が多くあり、実は、庭で継続栽培しています。ただ、三様目は確信が持てません。

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フギレミヤマスミレ
 富士山が見える山を息を切らしながら登っていると「フギレミヤマスミレを見にいらっしゃいませんか?」というお誘いがあったとの連絡。「こんにちは。今、お山です。そりゃあ、行きますよ!」というシンプルな回答で、今年も突撃旅の話は始まったのです。
フギレミヤマスミレ
 一度見ておきたくて、10年以上前から、自己のサイトにフギレミヤマスミレ専門のページを準備してあったのです。葉っぱがたくさんありました。ミヤマスミレそっくりの葉に「不規則な切れ込みが入る」という説明そのものですね。花は幾つか見つけたのですが、少し歪な姿や、閉鎖花から秕(しいな)になりかけの状態であったり。まぁ、こんなこともあります。やはり、不定芽で殖えるようです。
フギレミヤマスミレ

フギレミヤマスミレは花付きが良くないとの情報もありますが、運が良ければ、この組み合わせですから期待できます。

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スルガキクバスミレ
 いつか出逢いたいと準備を始めたのが、約12年前でした。そして、昨年もやって来たものの、見つけることができず、二年越しで探索していたスルガキクバスミレが、やっと、目の前に現れました。文字通りの「菊葉」で、雑種強勢を示すこんもりした姿です。
スルガキクバスミレ
 健脚の友人が先導していて、「これは~?あ、違うかぁ!」と語る場所に追いつき、じっと見てみると、それは、まさしくターゲットだったのです。その葉は、フモトスミレの葉に似た色合いをしていますね。フイリフモトスミレの白斑ではありませんが、綺麗な葉です。ただ、花はおとなしい印象でした。少し手前で、大輪を咲かせているエイザンスミレがみつかりましたが、位置的に撮影は困難でした。
フイリスルガキクバスミレ

数株がまとまり、目立っていました。ここで昨年も咲いていたかは不明ですが、持ち去さられなかったことは幸いです。

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 昨年、タチツボスミレ類(タチツボスミレ、ナガハシスミレ、オオタチツボスミレ)として、三種まとめて報告していたことがありました。改めて見返してみると、どうも、その内、ナガハシスミレとしていた個体群が、ちょっと怪しい感じです。
イワフネタチツボスミレ
 まず、花の様子として、周辺広域で観察できるナガハシスミレは、一般に細めで、縦長の花冠が多いのですが、この一画で見られる個体群は丸めで立体感が少なく、平坦な印象です。更に、葉の鋸歯が目立ち、表面に凹凸も見られるようでした。他の写真でも確認してみたのですが、ロゼット状に拡がる特徴的な根生葉も見当たりません。これは、どうも、イワフネタチツボスミレと見る方が良さそうです。
 実は、この二日前にも観察していた交雑種です。まぁ、この環境で「交雑しないでね!」と制約する方が無理筋かも知れませんね。

 タチツボスミレ類は交雑しやすく、かつ、稔性を持つ傾向も見られます。結果、中途半端な交雑種が多くなるようです。

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 展示会で拝見したヘイリンジスミレの兄弟分です。スミレとヒメスミレの交雑種に命名された名前ですが、これは、スミレがアツバスミレに置き換わっている訳ですね。赤みのある距が膨らんでいて、厚めの葉の先端が少し尖ったアツバスミレというところでした。
アツバヘイリンジスミレ
 ヘイリンジスミレには、自然環境でも何度か出逢いました。自生環境も花期も被っていますので、時々、観察できる自然交雑種の一つです。やはり、雰囲気が似ている両親ですが、前述の通り、距や葉の特徴に違いがありますので、周辺で開花しているであろう両親と比べることで、なんとか同定できると思います。スミレは変異が多い種ですが、ヒメスミレの方は、特に距が極めて特徴的なので助かりますね。

例年、アツバスミレ(二色咲き)の返り咲きが見られた場所を訪ねてみましたが、今年は全く見られないようです(残念)。

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<参考> 用途別に!


 今春も、ホームセンターなどを巡って、幾つかのポット苗を購入しました。その一つ、アリアケノジスミレです。アリアケヒメスミレなら、栽培品を観察したことも、自然交雑種らしき姿を見かけたこともありましたが、アリアケノジスミレは初見でした。
アリアケノジスミレ
 この個体を眺めている時、存外、距が目立つことに気づき、ヒメスミレの距を連想してしまいました。もしや、何らかのハンドリングミスでアリアケヒメスミレが混入してしまったのではないか!と訝ったものでした。その一方で、花茎や葉に白い微毛が目立っており、この特徴は、アリアケスミレにもヒメスミレにも見られません。ノジスミレならば、この微毛については理解できます。
 余り、ノジスミレの特徴が表に出ていない様子ですから、この交雑種を野山で見かけても同定できるような気がしません。^^

流通している個体群は、交配・選別系統だろうと推測しますが、この組み合わせですから、自然交雑種に分類しておきます。

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<参考> 用途別に!


 刻々、ややこしいすみれたちの話になってきました(笑)。さて、これは、周辺状況からもイワフネタチツボスミレだろうと思っています。撮影は初日でした。オオタチツボスミレの自生域にナガハシスミレが咲いているという状況は(実は)まるで珍しくありません。
イワフネタチツボスミレ
 タチツボスミレ類は、近縁種間で交雑しやすい性質で、不完全でも稔性を持つことが多いとされています。問題は、出現する形質に幅があるので、近くを通り過ぎた際に、交雑種だと分かり易いか否かだろうと思います。花や葉に、両親のどんな形質が現れるかに依存する訳ですが、このケースは、花の距にナガハシスミレ、葉にオオタチツボスミレの特徴的な形質が出ていて、分かり易いパターンだと思います。

葉にナガハシスミレ、花にオオタチツボスミレの形質が出ていても、まぁ、分かるかも知れませんね。

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<参考> 用途別に!


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