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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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マキノスミレかな?

 房総半島としては珍しいすみれの話、続編です。観察が大事という思いから、週間予報で雨は降らないとされた数少ない一日を利用して、もう一度自生地を訪ねてみました。前回は咲き始めたばかりだったので、別の時期にもう一度観察しないといけないと思っていたのです。
 シハイスミレとマキノスミレは兄弟分ですが、幾つか見た目の相違点がありますね。何しろ、見た目でしか判断できませんが、勝手に、最重要ポイントを葉の立ち上がり方だと思っています。そして、今回の観察対象は「ほぼ垂直に立ち上がってから斜めに下がる独特なスタイル」が大勢を占めていたのです。

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イソスミレ

 古い呼び方で地図を見ると、越前・加賀・能登・越中・越後と並んでいて、「越の国」が素直に並んでいないような・・・。でも、更に古い時代には、加賀と能登は越前に含まれていたのだそうです。
 背景が青い海と空ですから、それだけで正体が判ってしまいそうなイソスミレが咲き始めていました。外見的にはオオタチツボスミレに良く似ています。両者を比べると、その微妙な違いは機能に起因していると感じませんか。つまり、葉が厚くて光沢があるから海岸性の環境に適応でき、根が長いから水分を確保でき、寿命が長いから大株になることができるといった意味です。二つのすみれは同じ祖先を持っているような気がしてきました。

オオタチツボスミレ

 まだ桜が蕾だった地域をパスして図らずも時間に余裕が生まれましたので、越中と呼び始めて良いであろう地域まで足を伸ばしますと、早速、オオタチツボスミレの群落が迎えてくれました。日本海側や東北地方では普通に見掛ける大輪のすみれです。
 急に気温が上がったのか、まだ低い草丈のままで一斉に花を咲かせていましたが、嬉しくなる鮮やかさでした。一般には、ここの花たちより淡いものが多いように思います。芽生えたばかりの青々とした草の芽たちとのコントラストが鮮やかさを際だたせているのかも知れません。

シハイスミレかな?

 これは何に見えますか?ちょっと迷いながらシハイスミレの可能性が高いかも?と思っています。大分のシハイスミレは葉の表面がツヤツヤしていて、広島のものは葉先が少し尖り気味、つまり、かなり変異がある種なのですね。ところが問題は、ここが房総半島だということです。最近まで記録されていませんでした。
 実はマキノスミレが自生しているという情報から辿り着きました。その写真を見る限りではマキノスミレかと思ったのですが、自生地で多くの個体を見た感想としてはシハイスミレの線が濃いかなぁと思っています。ただ、きちんとした確認が行われ、千葉県の「最重要保護植物」とされているそうですので、もう少し観察を重ねるべきでしょうね。

マキノスミレ

 ナガハシスミレの群落の側でマキノスミレが背伸びをしていました(笑)。このすみれとの出逢いはいつも唐突です。今回も想定外の嬉しい驚きでした。
 この個体は、最初に出逢った場所より少し奥まった山裾で撮影したものです。マキノスミレは一般に大きな群落を作らず、「あっ、ここにも、あそこにも」とぽつりぽつり咲いていることが多いように思います。そういう意味で、ここは比較的多くの個体が密に自生している方なのかも知れませんね。光沢のある濃緑色の葉が細長くて、多くは垂直に立ち上がり、裏面はシハイスミレより薄めの紫色です。典型品で良かったなぁと、つくづく思います。o(^▽^)o

ナガハシスミレ

 引き続き、ナガハシスミレのお話です。最近は注目種を設定して行動するのですが、今年はこの特徴的なすみれを念頭に置いていました。早速、たくさんの株に出逢うことができて嬉しいのですが、実のところ、まだ開花には時期が早いのではないかと思っておりました。(^.^)
 この旅で最初に出逢ったすみれです。想像してみて下さい。きっと歓声を上げていたことでしょう。その上、これまでに見たことがない数の群落でした。
 関東で終わりかけていた桜(ソメイヨシノ)が、この地域ではまだ一分咲き。後でまだ咲き出していないアオイスミレの葉を見ました。ここでは相対的に花期の早い種なのかも知れません。

ナガハシスミレ

 こんなすみれが咲いている地域を走り回ってきました。鹿児島のお話も、神奈川のすみれ展のお話も終わっていないのですが、最終日には別のすみれ展も拝見してきました。お話があっちこっちと飛んでしまいますが、軽い気持ちで読み流して下さいませ。
 この距の長いすみれは、お判りの通り、テングスミレことナガハシスミレですね。これまでに自生地で出逢った個体は距が白いものが圧倒的に多いのですが、ここの個体も同じイメージでした。典型品に近いものではないでしょうか。ただ、花茎の赤味が妙に強いのが印象的でした。

アツバスミレ

 薩摩半島を回り込んで西海岸に出ると、まろやかな風を生み出す碧い海が見えてきます。この海は東シナ海ですね。ここまで来て、やっとアツバスミレに出逢うことができました。葉が厚く光沢のある海岸性のスミレで、園芸種や、鉢から逃げ出したらしい個体の末裔は見ていましたが、自生地の様子は初めて目にします。風で葉が動いてしまいましたが、この写真がとても「らしくて」選びました。
 同様に海岸性のスミレで日本海側に多いアナマスミレには何度となく出逢っていましたが、アツバスミレはまるで異なる風貌でした。やはり、このような自生地での感覚を味わってみたいのですね。写真でも文章でも、ましてや乾燥した標本や鉢植えでは掴み切れません。でも、それを写真と文章で伝えなければならないのは、何とももどかしいものです。

スミレ

 薩摩半島の南端までやってきて、花色の濃い、スミレらしいスミレに出逢いました。おもしろいもので、この辺の方が春の訪れが遅いような気がします。そう言えば、桜前線を見る限りでは鹿児島より大分の方が早いようでした。「南だから暖かい」という先入観で見てはいけないということでしょうね。
 スミレとコスミレ、ヒメスミレ、ノジスミレは混生しているとかなり厄介です。でも、前3者については何とか見分けができ、ノジスミレもどうにかなると思っていたのですが、旅先では典型品でないと悩んでしまうこともしばしば!周辺に同種の個体数が多めに見つかれば、ポイントとなる特徴というか、全体像を掴みやすいところなのですが、そうそう都合良くはいきません。

ノジスミレ

 引き続き、ここは南国鹿児島です。国道10号線沿いの路傍に、アスファルトの隙間から芽を出した明るいすみれが咲いていました。これはスミレでしょうか?いえ、直前でスミレを見たばかりでもあり、ちょっと違うことが分かります。屈んで覗き込み、花は?葉は?距は?と総点検して出た答えは、どうやらノジスミレのようでした。
 見慣れている関東のノジスミレより花茎が長めだとは感じていたのですが、このノジスミレは細身の葉が立ち上がりぎみでもありました。脳内の情報では、地面を力無く這うように葉を拡げる傾向があると思っていたのですが、少し記憶の調整をした方が良さそうです。

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