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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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エドスミレ

 今度は、エドスミレと呼ばれているスミレとエイザンスミレの組み合わせです。交雑種の中ではメジャーどころと言いますか、比較的よく知られているものですが、以外にも資料が少なくて、困っています。例えば、名前の所以という基本的な情報が不確かなままなのです。学名が「東京の」という意味を持つだろうことだけは明らかです。
 生育環境についても、現状は「不詳」のままにしていますが、スミレとエイザンスミレが出逢うところといえば、現代のお江戸(東京)では高尾山のようなところでしょうか。あれ、高尾山でこの2種が並んでいる姿を見たことがありましたっけ。少し人里まで降りて来ないと難しいかも知れません。引き続き、情報を探すとして、この花は花びらに白い絞りが入る、なかなか洒落た逸品です。花と葉も良く調和していて、鑑賞に堪える姿をしていますね。


<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
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スズキスミレ

 交雑種が続いています。こちらはスミレとヒゴスミレの組み合わせですね。トミオカスミレと同様、鈴木吉五郎氏の交配として有名になりました。ただ、自然交雑種としても比較的よく見られるそうです。
 以前は「人工交配種」と「自然交雑種」と使い分けていました。「交配」と「交雑」は別のことなので正しいと思っていたのですが、後ろに「種」が続く場合、総じて「交雑種」とすべきらしいとの情報があったもので、全面的に書き換えを行いました。ただ、「交配種」という言葉は一般的に使われている訳ですから、余り、頑なにこだわる必要はないと感じています。
 スズキスミレは多彩な発現形があって、特に花の色合いは多彩で楽しくなります。写真の花は白が強いのですが、ヒゴスミレの白由来というよりも、白っぽいスミレを親に選んだのではないか、などと想像しています。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
アリアケヒメスミレ

 こちらはアリアケスミレとヒメスミレの組み合わせです。やはり、距が白っぽくて少しぽってりしているところがヒメスミレ譲りでしょうね。花だけを見るとハリマスミレやヘイリンジスミレにも似ているような気がします。葉はイメージが違いますが、フィールドでこうした違いを見極めるのは甚だ難しいと感じる姿でした。
 単純な話ですが、花の色やグラデーションの様子では判断が難しいと考えるべきです。特にアリアケスミレは花の色が柄が多種多様ですから。写真で同定できる達人がいらっしゃるのは尊敬に値すると思います。一年中、寝ても覚めても頭はすみれだらけなのですが、それでも分からないものは分かりません(笑)。ただ、そうした紛らわしい交雑種のグループ内で、このアリアケヒメスミレは(まだ)なんとなく分かり易い方ではないかと思えるのですから、観察の積み重ねとは不思議なものですね。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ハリマスミレ

 展示会なので、鉢の前にきちんと名前を示す札が立っています。もし鉢だけで並べてあったなら、ハリマスミレだと認識することができたでしょうか。距が白っぽくて少しぽってりしている花もあり、ヘイリンジスミレを疑った可能性もあるかなぁと感じました。実は、キリガミネスミレ方がハリマスミレに似ていると思うのですが、本州では自生地で判断できてしまうでしょう。
 数年前、ハリマスミレと思われるすみれを熊本で見かけています。その時、どのように判断したかと言えば、至って単純!周囲に両親がいっしょに咲いていたので、直接比較できる環境があったのです。言葉ではその通りですが、這いつくばって地面すれすれに顔を近づけ、一面に散らばった花をきょろきょろと眺めて比べる訳です。多少根気も要りました。そのまぬけなシーンを撮影した映像があったとして、自分では見たくありませんね(笑)。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
テリハニオイタチツボスミレ

 実際にフィールドでは観察できていない困った品種です。その上、栽培品ですから、実際に観察できているハマニオイタチツボスミレと比較するには少し無理があるような気がします。敢えて比較するならば、ほぼ同じ印象でした。
 葉の光沢は、海岸性で塩害などへの対応目的でクチクラ層が厚くなって艶が目立つもの、塩基性岩などとも表現される苦鉄質岩土壌の植物、渓流植物、その他、葉質や色などの要因があります。この品種を分布から推測する限り、海岸性は当たらないでしょう。すると、海岸性の場合はハマニオイタチツボスミレと見れば良いのかも知れませんが、個人が明確に線を引くには難しいところがありそうですね。逆に、敢えて区別する必然性があるのかという問題については、変異の理由や性質の違いをきちんと把握できてからの話でしょう。蛇足ながら、使用頻度の高い和名がケナシニオイタチツボスミレだという点については納得できない気がしませんか。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
トミオカスミレ

 こちらも人工交雑種でトミカスミレです。ニシキスミレとフイリゲンジスミレという葉に特徴がある両親の組み合わせですから、すみれには珍しい「葉物」ということになるのでしょうか。蘭などの栽培や交配で名を残している園芸家(野草の栽培名人)の鈴木吉五郎氏が生み出しました。富岡は氏の「春及園」があった地名ですね。因みに、スズキスミレも鈴木氏の交配だそうです。
 写真では葉の縁近辺が紅色を帯びた象牙色で中央部は緑色が多くなっています。しかしながら、すみれ仲間のサイトで見る葉は全体が象牙色で、逆に緑色の部分がモザイク状にちりばめられた紋様です。これで光合成ができるのだろうかと心配になってしまいそうな姿でした。葉の裏面や葉柄が紅色に染まっているという点は共通ですが、これはニシキスミレ由来なのでしょうね。また、同じ株でも緑色が占める度合いの異なる葉が混在することもわかりました。育ててみると、結構、おもしろ味がある園芸品種なのかも知れません。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ミスズスミレ(雪千鳥)

 展示会場がある植物園には園芸店もあって、季節の植物を販売しています。この日はすみれの園芸品種も多くて、明るい店頭を更に賑やかにしていました。その中に注目しているものがありましたので、ちょっと失礼して撮影させていただきました。スミレと南西諸島のすみれたちとの人工交雑種でミスズスミレという流通名をもらっています。
 特に「雪千鳥」という銘があるタイプは、花びらの裏面に紫が滲む美しい花を持っています。実は、このタイプですが、勝手に「幾夜の夢」という銘を付けて増殖を試みている我が家の不明種と雰囲気が似ているのです。組み合わせが同じなのかも知れません。その「幾夜の夢」はまだ性質に安定感がなくて、昨年は中途半端な花が咲く株もありました。ただ、種子ができるので実生で、子株が育つ性質なので株分けでも増やすことができる点は大きな長所でしょうか。花の美しさを残して安定株を選別できたら嬉しいところですね。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック  すみれを楽しむ
ヒメアギスミレ

 この展示会で以前にも観察していたヒメアギスミレとされる小柄なすみれです。その時と同様、まだ自生地で観察ができていないため、今一つ納得できていません。実は、ありがたいことにアギスミレとヒメアギスミレの観察情報を教えて下さる方がいらっしゃるのですが、その方の説明や写真と、この展示会の鉢ものイメージが一致しないのです。なにしろ、展示会の写真を見ると一目瞭然ですが、葉がおとなしくてアギスミレの「顎」の所以たるブーメラン状とは言い難い姿ですね。こじんまりと密集して育った普通のニョイスミレが成長途上であるかのような感じさえしませんか。時期が異なるのか、鉢という環境の問題なのか、それとも・・・。やはり、まず自生地で観察したいところです。


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ヴィオラ・ルペストリス 'ロゼア'

 一見、オオタチツボスミレのようですが、華やかな色合いをしています。広い地域に分布するタチツボスミレの近縁種 Viola rupestris です。こ の紅色の美しい型は変種として扱われたこともありますが、最終的には園芸品種として扱うべき位置づけのようです。
 基本種を実際に観察する機会に恵まれていないのですが、写真を拝見する限り、淡い青紫色の花に白い微毛が目立ち、日本にも自生するエゾノタチツボス ミレに風貌がよく似ています。資料では、ヨーロッパ、中央アジア、シベリアから北米まで分布域になっています。つまり、北半球の温帯域全体にまんべんなく自生してい ることになりますね。日本には自生していませんが、たまたま偶然に自生していないだけのような気がします(笑)。このロゼア(ばら色)と呼ばれる園芸品種は多く流通 していますが、おとなしい基本種の方は商品としての価値を認められていないのかも知れません。


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ベニバナヒゴスミレ(俗称)

 これは何でしょう?葉が裂けていて、花茎や萼片が濃い紅色、花びら全体がほんのり薄紅色、距の色は濃いめです。ヒゴスミレの一型で、ベニバナヒゴスミレという俗称が記されていました。個人的に使用している名前ですから、こんなふうに呼ぶ方もいるんだなぁ、ぐらいに捉えた方が良いのでしょうね。
 赤みが強い型ですが、市販のウスベニヒゴスミレ(俗称または流通名)なる型とは違うのだろうかと種苗業者のカタログやサイトを覗いてみました。たくさん見つかりますが、その変化の幅に両者とも収まってしまいそうです。熊本では紅色掛った花が少なくありません。一昨年、ペンションのご主人に教えていただいた散歩道のヒゴスミレは、この写真よりも花びらに赤みが強く、距は白かったなぁと振り返ってみました。肥後の国では薄紅色のヒゴスミレが普通に見られるようでしたので、特段変わり者には感じられないのかも知れません。


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