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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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ツクシスミレ

 このツクシスミレの可愛らしい花を見ていると、やはり鹿児島で探し当てた最初の花を思い出してしまいます。それまでに葉だけの株を幾つか見かけたのですが、まだ花が見られません。少し早かったかなぁと、諦めかけた頃、なんとなく車を止めた町はずれの路傍に最初の花は咲いていたのでした(ここでポップなBGM!)。正直なところ、なぜ、あそこで車を止めたのか全く分かりません。すみれの匂いがするとか、ヤマ勘の世界ですね。その3日後に、多くの株が見られる坂道を探し当てて、にこにこしながら帰路に就きました。
 鹿児島だから繁殖できるのかというと、東京の植物園でも得意顔で一面に茎を伸ばしています。では、どうして自生地が限定的なのでしょうか。長い長い時間の積み重ねの結果として、関東辺りまで自生地を拡げていてもおかしくないような気がするのですが。


<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
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ヤエヤマスミレ

 1枚目はヤエヤマスミレの葉です。マウスを画像上に移動しますと、(一般のブラウザでは)イリオモテスミレと並んだ写真に切り替わります。多くの場合、葉の基部はえぐれているのですが、逆に張り出して菱形風なのですから、すみれとしては変わりものの類いでしょうか。ケイリュウタチツボスミレでも、ここまで張り出している個体は少ないと思います。
 一方、イリオモテスミレは基部が真っすぐな切形か、少しえぐれた弓なりです。観察した限り、多くの方がおっしゃる通り、他の相違点は見当たりません。この程度の差異で区別すべきかと議論になる意味がわかりますね。まぁ、品種ですからね!考え方として、若干の色相の違いや毛の量の多寡に比べれば菱形の葉は珍しい訳で、区別のポイントと見なしても不自然ではない、ぐらいに押さえては如何でしょうか。


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アオイスミレ

 地震、それに伴ういろいろなことがありましたけれど、少しずつ少しずつ落ち着いていかなくてはいけないのでしょうね。個人的には町内会のお仕事もなんとか治まり、ガソリンを確保して出かけてみました。この春は気温が低めですが、例年より極端に遅れることなくアオイスミレやタチツボスミレが咲き出していました。
 ちょっと、花びらが波打っているのはアオイスミレです。それほど縦長でもなく、ミッキーマウス耳でもなく、柱頭の先が折れてもいませんが、確かに「アオイスミレですってば!」と一生懸命に主張していました。手前に見えている葉には毛が密生していて丸いので、信じてやって下さい(笑)。意地になって早く咲き出したいところなのでしょうが、この自生地ではいつもタチツボスミレが先んじて花を咲かせ、早咲きすみれの面目丸つぶれです。


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ヴィオラ ガバナー・ヘリック

 赤みを帯びた独特な濃紫色の花を咲かせているのはヴィオラ ガバナー・ヘリックという交雑種です。ニオイスミレ(オドラータ)と表現されることがあるようですが、交雑種を片親だけの名前で呼ぶのであれば、単にガバナー・ヘリックと呼ぶ方が素直かも知れません。
 ソロリアとニオイスミレの組み合わせですが、実は多くの名前をもらっています。名前が違うだけで同じものかというと、まぁ、違うと言って良いのかなと思います。組み合わせが同じでも発現する形質が同じとは限らず、同じに扱っては選別する意味がありません。逆に、組み合わせと外形や性質もそっくりなのに別の名前を付けられては困ってしまいます。伝言ゲーム風に名前が変化していくってパターンもあるそうですから、グループとして'Governor Herrick Type'として総称されることになったとか(めでたし、めでたし?)。


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ナガバノタチツボスミレ

 タチツボスミレとニオイタチツボスミレの中間的なイメージを持つ花です。結構きれいだと思いますが、葉の方は少しガサツな感じを醸し出していますね。これは主に西日本に自生するナガバノタチツボスミレです。
 これまで東北から関東に居を構えていたため、周囲で見掛けることがなく余り馴染みのない種の一つです。ただ、九州や四国によく出かけるので、今は同定に戸惑うことはありません。一番最初に見掛けたのは大分県だったと思いますが、近辺にタチツボスミレもニオイタチツボスミレも混在していましたので、交雑種かなと驚いた記憶があります。品のある型も多くて、とても魅力的なすみれです。見入っていると、まだ見ぬ魅力的なすみれたちに逢いに出掛けたい気持ちが募ってきます。


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コタチツボスミレ

 手前の花にはピントが来ていませんね(笑)。葉の方に目が行ってしまうコタチツボスミレです。ふむふむ、これは、最近だとシーボルト型と補足しなければいけなくなったタイプ標本に近い型なのでしょうね。多くの書籍で「葉の基部が切型」と説明されてしまったために、本家の方が肩身の狭い思いをしていたようです。
 関東から東日本は自生の中心から外れるため、観察回数が余り多くありません。基部が湾入していて、基本種との差異が葉の大きさだけなので、敢えて分ける程の変異ではないとする意見もあります。この型は節間の距離が極端に短くて、鉢植え向きですね(花後の姿を観察したことはありませんが)。基本種に近い型だと、花期から縦に伸びて来るので、どちらかというとプランターに植えたくなります。


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ヴィオラ・アーボレッセンス

 かなり異形のすみれですが、もう3度目の登場になります。カタカナではヴィオラ・アーボレッセンスと記載されていました。花は日本でも普通に見掛けるような姿ですが、葉や、それに続く茎などは常緑低木ですね。
 これは欧州に自生する唯一の木本種ですが、なんと分類としてはスミレ科スミレ属に属しているそうです。日本でも見られる草本種たちは、これまでの研究者たちの意見を総合すると、環境に対応しやすい、より進化したグループであるとされています。確かに、マルバスミレなどは環境変化を敏感にキャッチして、突然、移入してきたかと思うと、何年かで見えなくなってしまう神出鬼没さを備えています。波をかぶる海岸から、渓流、山頂の砂礫地など極限地にも命を繋ぐ術を持つ、パワフルに進化した植物だと思います。


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フイリミヤマスミレ

 きれいな色合いのミヤマスミレですが、花びらがとても細長いですね。これまでに見たことがない型だと思ったのですが、北海道のスミレ好きさんのサイトを拝見する限り、特にもの珍しいとは説明されていないようです。でも、昨年、北海道を走り回り、3ケ所でミヤマスミレを観察できたのですが、いつもの丸い花びらに近い印象の個体ばかりでした。
 ミヤマスミレは標準的には花びらが細いと説明しているサイトもあります。花付きが良いとも解説されていました。掲載されている自生地は群馬県の高山などですが、どうしたことか、その辺りでは丸めの花びらばかりを観察してきましたよ。あらら~!せっかく出掛けているのに、まるで嫌われてしまったかのように出逢いがなかったということになりますね。う~ん、どうやら修行が足りません。


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ヒラツカスミレ

 艶やかな紅色の花びらが白い覆輪で縁取られ、とても品の良い花を咲かせています。ヒゴスミレとエイザンスミレの交雑種であるヒラツカスミレですね。写真は人工交配バージョンだろうと認識していますが、自然交雑バージョンが東京でも見られるそうです。両親は近縁なのに表現型が異なり、交配すれば稔性があるという独特な関係にあるのです。
 ヒゴスミレは、早春には陽光を得やすい草原に多く自生します。一方、エイザンスミレは、粗い林縁などですが比較的暗い環境で見られます。この2種を素材に系統解析して比較した若手研究者の発表が2009年に行われたそうです。人工交配でも、ヒゴスミレの花は白が基調でエイザンスミレは一般に淡い紅色なのに、濃い紅色の花を求めて交配するという不思議な魅力を持つ素材のようですね。


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パンジー モコ -moco-

 うわっと思いましたが、最終的には買わなかった、とてもかわいいパンジーのポット苗です。手前の方に並んでいる小さくて縦に長い顔をした極小パンジーですね。すみれの育種では実績のあるサントリーフラワーズさんが『モコ -moco-(すみれ)』として発売しました。他に、黄色い花を咲かせる(ひかり)、青地に赤紫のグラデが入る(みそら)、写真の(すみれ)の上弁も白くなった(こゆき)という4種のバリエーションがあるようです。
 たまたま隣に並んでいたパンジーと比較すると、花びら5枚の面積を合算しても大きなパンジーの花びら1枚分に足りません(笑)。その分、花期と花数で勝負するのか、企業のサイトによると、花期は気温と湿度が高い時期を除く8カ月間、密集してモコモコ咲くそうです。交配に、極小で花期の長い Viola arvensis でも参加しているのでしょうか。4種並べて陳列されていたら、衝動買いしていたかも知れません。


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