今年二度目の登場になります。小さくて淡いクリームイエローの花を咲かせているのはヴィオラ・アルベンシスです。手前の別種の葉と比較すると、花がとても小さいことが分かりますね。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
栽培品も含めて、平地で花はもう終わり!というところですが、四季咲きとされるヤエヤマヤクシマスミレは4月の頃より花が増えて、ご覧の通り。果実はできませんので、しおれた花柄を引っこ抜きます。でも、次々に新しい花芽が上がって来るのです。真夏には休止するのだろうと推察しますが、気温が下がり始めると、また花を咲かせ始めるとのこと。実際に育ててみて、これはスゴイと思いました。ところで、いつ株分けをしたら良いのでしょうか。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
多彩なフモトスミレについて、過去に取り上げた個体も含めて再度見比べてみたのですが、長くなりましたので、この辺りで終わっておこうと思います。印象の幅がこれだけ広い種は珍しいと思っています。近縁種との境界線が怪しかったり、もしかしたら自然交雑種ではないかというケースもあるのでしょう。ただ、基本的に発現形の幅が広いので、基準というか軸が定まりません。結果として「これもフモトスミレなのだろうか?!」で終わってしまいます。観察回数をもっともっと増やして、目を肥やしていくしかないのでしょうね。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
さて、これは花弁や花茎、葉の裏面が強く赤みを帯びている個体です。すみれ仲間がもっと顕著な個体の写真を見せてくれたことがあります。それは、もう赤みを帯びているというよりも、花弁の白い部分がほとんど見えませんでした(笑)。ニョイスミレの例を上げれば、ムラサキコマノツメなどと呼ばれる類の型と説明すれば分かりやすいかも知れませんね。そのニョイスミレはミヤマツボスミレやアギスミレなどと細分化されています。細かいねぇ!と言われるすみれの世界で、フモトスミレの区分は不思議な程にアッサリ型と言えましょう。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
最もシンプルな外見のフモトスミレは東京都と埼玉県の県境で観察しました。葉は平坦で薄く、少し白い微毛が見られます。葉の裏面は軽く赤みを帯びています。鋸歯が若干粗めでしょうか。このようなシンプルな型は余り目にしたことがありませんでした。最初に出逢った個体群は花がなく葉だけだったこともあり、「ヒナスミレでもなく、では、なんだろうか?」と訝ったものです。千差万別、いろいろな発現形があるものですね。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
時々、異様に小さい個体群が見られるのもフモトスミレの特徴だと思います。撮影地は大分県、時期は4月中旬でした。このサイズで花を咲かせていますね。昔のことですが、もっと小さくて花が咲いている個体を栃木県で観察したことがあります。それは東北に向かう途中でしたので、4月下旬だったと記憶しています。ですから、早春、芽生えの時期に急に気温が上がったという理由ではなさそうです。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
濃い深緑色の葉の主脈近辺にだけ白斑がしっかり入っています。すみれの世界ではコンピラ型などと呼ばれる斑の入り方ですね。他に適切な名前がありませんが、これもフイリフモトスミレと呼んで良いものでしょうか。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
自生地は栃木県です。ここでは幾つかの異なる姿を持つフモトスミレが見られます。花の様子はほぼ同じに見えましたので、顕著な違いは葉ですね。濃い深緑の葉に白斑がしっかり入る、所謂、フイリフモトスミレが多いのですが、同時に、全く斑が入らないシンプルな葉を持つ個体群があり、これに加えて、主脈だけに白斑が入る、所謂、コンピラ型も見られます。実は、花の様子や植物体に生える白い微毛の密度も若干異なります。詳しくは次回。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
かなり印象の異なる姿ですね。撮影地は静岡県です。葉は九州の個体群に比べると淡い色合いで厚みが感じられず、ぺらぺらに薄い印象です。花茎も葉柄もひょろりと長く、地面に這いつくばっている感じではありません。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック
古い写真です。撮影地は南へ移動して大分から熊本に至る1,000m級の高原です。薄い白斑が入っていますが、その葉がとても肉厚でした。実は、これらと良く似た葉を持つ個体群を長野県の2,000m級になる高原で観察したことがあります。おそらく、ともに昼と夜の気温差が大きい場所なのだろうと思っています。同時に、フモトスミレという名前に反して、ちっとも山麓に咲く性質のすみれではないことが分かりますね。 |
<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています
<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂 スミレハンドブック