趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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この春に鹿児島の自生地を訪ねたツクシスミレの亜種とされ、とても良く似た外観を持つヤマツクシスミレです。ツクシスミレと見比べて、すぐに分かる違いは花色が多少濃いめであることと、花茎に粗い毛が目立つこと程度でしょうか。今年も出展されていて嬉しい、私のお気に入りです。
この仲間は東南アジアに数種が知られているだけの小さなグループです。数少ない情報源が正しければですが、染色体数についてツクシスミレは2n=26という特徴的な値で、一方のヤマツクシスミレは2n=74という大きい値を示して差異があります。一般に亜種は環境的隔絶などによって生じる訳ですが、両者は東南アジアの隣接地域に自生するので何か違和感がありますね。
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すみれの展示会では、外来の園芸種などの鉢も並んでいます。これはお馴染みのヴィオラ・ソロリア(フレックルズ)ですね。白地の花弁に紫色の絵の具を霧状にして吹き掛けたような斑がチャームポイントです。小学校の図画工作の時間に、水彩絵の具で吹き掛けをやった記憶が甦ります。
斑点の大きさや密度には個体差が出ますが、概ね、上品なイメージを醸し出してくれます。このような模様を「吹っかけ絞り」と呼ぶようです。朝顔や椿、マラコイデスなどの園芸種で稀に見掛けました。他のすみれにも似た柄の花が咲くものがあるでしょうか。もし、あるようならば、フレックルズと並べて眺めてみたいものですね。
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実際に山で見つけたことがあるキリガミネスミレという交雑種です。両親のスミレとシロスミレは外見的に良く似ていて、遠目には花の色が濃紫色か乳白色かの違いに見えます。自生地で探索している時、葉や全体の姿では分かりませんので、判断ポイントは花の様子に集約されることになるのでしょうね。
山で見つけた個体は地味な花が一つ二つというパターンでした。シロスミレは一般に花が少なめですから、ポツリと咲く姿の方が自然なのかも知れないと思っていたのですが、後に「けっこう花付きが良いようだ」という話を知ることになります。展示会の個体はなかなか派手な紋様の花をたくさん咲かせています。このような花が高原に咲いていたら、楽しいのですけれども目立ってしようがないでしょう。
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カスガスミレに続き、スミレを片親とする交雑種ですが、無茎種同士の組み合わせであり、同時期に似た環境で咲いているので「想定の範囲」と言われそうなヒメスミレとの交雑種です。ヘイリンジスミレと名付けられました。両親は良く似ているのですが、スミレの顔にヒメスミレの特徴である白い距が覗く姿を見ると、なるほどなぁ!と思ってしまいますね。
資料によると、埼玉県岩槻市にある平林寺で見い出されたとされます。コモロスミレは発見地である海応院で今も見られるそうですが、これは例外であって、いつも見られる訳ではないのでしょう。でも、一般にお寺の境内であれば見られる可能性は高そうな気がします。ただ、見て判別できるか否かは別問題ですね。
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余りに見事なキバナノコマノツメでしたので、おまけの続編です。高山にある草原では、夏の一時に花を咲かせて子孫を残す植物たちが一斉に輝き始めます。このような場所を登山者たちは「お花畑」と呼ぶのですね。
ここでも多くの高山植物が花を咲かせていました。ご覧のコイワカガミの他にもチングルマ、シナノキンバイ、コバイケイソウ、ミヤマクロユリなどが一面に咲いている光景は確かに「お花畑」そのものでした。また出掛けてみたいと思っています。蛇足になるのですが、実は、別のすみれがもう一種自生していることを当日知ったのです。予定外かつ情報不足で、その日は無理をせず、楽しみが増えたと思いながら帰路につきました。
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今年の春(夏)最後の短いすみれ旅に行ってきました。当然、標高は高くなるばかりで2,600mを突破してしまいました。やぁ、いましたねぇ。出迎えてくれたのは、数え切れない数で一面に花を咲かせるキバナノコマノツメでした。
ここは中央アルプスと呼ばれる山岳帯です。7月初旬に奥羽(北東北)の高山で出逢ったことを考えると、7月下旬であり、緯度を考え合わせると標高のすごさを痛感します。でも、よく考えれば、国内でも屋久島まで見られ、台湾や更に南方でも自生している訳ですよね。中国の資料では800m-4,100mに自生していると記載されていました。これはネパール辺りのことでしょうか。
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「そんなの、あり?」と驚かされる交雑種をもう一つ。少し小さめで横長の花を咲かせるすみれは、なんとツクシスミレとスミレの交雑種だそうです。やはり異節間の組み合わせで、可愛らしい花をたくさん咲かせるカスガスミレです。
花弁全てに紫条がすっと入って、もう少し大きかったらオオバタチツボスミレを彷彿とさせます。また拝見できて嬉しくなりました。でも、一方の親が有茎種なのに、どうして茎がひょいと伸び出さないのでしょうか。両親の染色体数の差で説明されることがあり、スミレの方が多いので無茎種の特徴が発現するのだとか。あはっ、確かめたければ自分で色々交配して育ててみるしかないということです。(´`;) |
展示会では「そんなの、あり?」と驚かされる交雑種を拝見することがあります。このキリッとして綺麗なすみれはニョイスミレとスミレの交雑種なのだそうです。異なる節の間の組み合わせですね。展示札にはヤクモスミレと記載されていました。
ニョイスミレは個体数が多いという事情もあるのでしょうが、他にもオグモスミレと呼ばれるフモトスミレとの異節間交雑種、サツマスミレと呼ばれるツクシスミレとの珍しい異節間交雑種が知られています。後者は同じ有茎種ですが、別のグループに属していますね。情報がとても少ないのですが、やはり人工交配種のようですね。
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ニオイスミレ( Viola odorata )と言えば大きくて強い色合いの花が多いイメージがありませんか。その中で、色合いも名前もソフトな逸品として、この" Mrs. R. バートン "は逆に個性的な存在かも知れません。残念ながら、花の盛りを過ぎていて花弁をたたもうとしている状態です。まぁ、生き物ですから、仕方がありませんね。ニオイスミレはハーブ、つまり野菜として畑で育てられてきた植物の末裔ですから、小さな鉢にこぢんまりと収まるタイプではなくて、大きな葉を茂らせてボワっと咲くのが正しいのでしょう。
この選別種はバートンさんが責任者を務めるすみれ園で選別されたものだそうですが、やはり公私混同ですよね(笑)。でも、このような命名も許された大らかな環境だったのかも知れません。
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展示会では、余り目に触れない系統の外国種等が展示されていて嬉しくなってしまいますね。それでも、この大きい濃紫色のすみれは比較的良く見掛ける方なんですよ。これはガバナー・ヘリックと名付けられて栽培歴の長い交配種なのです。
20世紀初頭に米国で栽培されるようになったそうですが、一般的な交配種の常として不稔性です。どうやって、百年を越える期間にわたって栽培され続けてきたのでしょうか。残念ですが、ニオイスミレを片親に持ちながら芳香性は極めて弱く、もう一方の親であるソロリア系の性質を受け継いでしまったようですね。歴史の長さが混乱を生んでしまったのか、良く似た性質の選別品種が複数存在して、現実には区別できない面を持っているそうです。
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