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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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アケボノスミレ

 ナガハシスミレが見つからないまま、少し山道を歩いていたのですが、我が母親は一面のフキやゼンマイ等の山菜が気になって、ついに袋を取り出して山菜取りモードに入ってしまいました。まぁ、戦前のお嬢さん方には一般に見られる現象です(笑)。
 その袋が膨らんだ頃、カーブを曲がって山の環境が少し変わったと感じたところで、雰囲気の異なるすみれが咲いているのを見つけました。わー、アケボノスミレですね。その辺一帯に相当数の個体が見られました。記憶では、岩手で、正確には東北で初めての出逢いではないかと思います。関東甲信越で見掛ける個体群より花が小さめで、花茎も短い印象です。ここでは花期の時点で葉の方もそれなりに展開を始めていますね。花が終わる頃に葉がやっと展開するという既成のイメージとは異なる姿に見えました。


<紹介> 花の写真館からすみれの部屋の一部コンテンツをブログで再現しています

<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
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スミレ

 オオバキスミレを見て喜んでもらったので、ここはナガハシスミレも!と欲張ったのですが、結果的には見当たりませんでした。青森や秋田では探すまでもなく見つかり、岩手県内でも、奥羽山脈方面では多く見かけます。今回は北上山系ですが、以前に見た場所なので見つかると思っていました。距の長さが中途半端なタチツボスミレ系の花があったのですが、そのお話は後日。
 山道の路肩に唐突な感じで花を咲かせていたのはスミレです。葉身が細めですね。付近では田んぼの畦など、あちこちにスミレが咲いているのですが、皆、比較的標準的な葉を持っていたのに、これは独特ですね。そう言えば、花の色も浅い感じです。ふと、高校のグラウンドの隅に咲いていたキッと濃い紫色の丸い花を思い出しました。その葉はアイスキャンデーと呼んだ冷菓の「くし」を連想するような鉾の形でしたね。この日と同じで、春とは言え、汗ばむような太陽が射す午後の記憶です。


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<参考> 用途別に! 日本のスミレ増補改訂  スミレハンドブック
ニョイスミレ

 元来、花期の遅いニョイスミレですが、撮影した5月中旬でここまで展開していました。全体的に春が遅れていた感じに見えたのですが、一気に「すみれの季節」が通り過ぎようとしているようです。ちょっと、寂しいですね。
 花はとても小さくて決して目立つ存在ではありませんが、なにしろ、大量に花を咲かせます。一つ二つと咲き始めた頃には余り気づいてもらえなくても、このように繁茂すれば少しは目に留まろうというもの。花期が遅いと申し上げましたが、おそらく、花期が長いのだろうと思います。一面に拡がって「ニョイスミレが咲いている!」と気付いてもらうまで時間が掛るということならば、地味で健気な努力家なのですね。ただ、その繁殖力をみくびってはいけません。もしかすると、一つの株が産み出す種子の数ではピカ一かも知れません。


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ニオイタチツボスミレ

 まるで無茎種のような姿で大きな花を咲かせているのはニオイタチツボスミレです。発芽が遅れていたところに急に気温が上がり、驚いて花を咲かせてみた!という図でしょうか。周辺は赤松林で、見た目より柔らかい赤松の細い葉がふかふかのクッションのように降り積もっています。強烈な太陽は適度に遮光されるけれども基本的には明るい環境、これがニオイタチツボスミレやスミレなどにはぴったりマッチしているのでしょう。
 日本に自生するすみれたちは多くが無香または微香で、更に短期間で消えてしまう傾向があります。でも、ニオイタチツボスミレの場合、このように花をキリッと咲かせている間は裏切られることが少なくて、さわやかな香りを楽しむことができます。ただ、芳香の強さと芳しさでは、名前が「匂い」などと形容されていないシハイスミレがピカ一ではないかと思っています。


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フモトスミレ

 鮮やかに濃い緑色の葉に白い斑がしっかり見えているのは、これまでに何度が登場したことがある北限のフモトスミレ(フイリフモトスミレ)です。今度は南北の話になりましたね。面積の大きい岩手を南北に輪切りにして、南から四分の一ぐらい北上した辺りが北限だそうです。つまり、ここから北へ行くとフモトスミレに出逢うことはできなくなります。
 おもしろいことに、昔の藩で言えば、この辺が伊達藩と南部藩の境界になります。各地を歩くと感じることがあるのですが、出羽とか吉備という古い国の領地は、気候や風土の境界と不思議に一致していると思うことがあります。更に、その内側にある村(邑)などの区域も言葉等の文化圏であったり。ただ、平成の大合併で訳が分からなくなったのが実態でしょう。因みに、県南部には奥州市という東京23区の1.5倍に匹敵する巨大な行政区分ができてしまいました。まるで風土や言葉の境界にはなりません。


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スミレサイシン

 やはり、雪国のすみれの代表格の一つであるスミレサイシンです。ご存知の通り、スミレサイシン類の仲間はナガバノスミレサイシンが太平洋側に、スミレサイシンが日本海側に、そしてアケボノスミレが中間部に分布すると言われます。当然ですが、これは大雑把な説明であって、アケボノスミレなどは比較的広く分布していますね。
 岩手は太平洋側なのですがナガバノスミレサイシンは自生しておらず、スミレサイシンとアケボノスミレが見られます。(例によって岩手県南部での話ですが)スミレサイシンが奥羽山脈付近に、アケボノスミレが北上山系に住み分けているようです。また、すみれ一般に、太平洋側に多く分布する種と日本海側に多く分布する種が、北上川を境界線として東西に住み分けているように見えます。


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オオタチツボスミレ

 雪国のすみれを幾つかご存知のことでしょう.。これもその一つであるオオタチツボスミレです。ただ、単純に北海道、東北地方のことだろうと思うのは短絡的に過ぎるかも知れません。中国地方や九州北部もそれなりに雪が降りますよね。この種の分布をみますと、確かに雪との関連が大きいとみられ、太平洋側には極めて少なく、北海道から日本海側をなぞるように福岡や長崎まで分布するようです。
 おもしろいことに、タチツボスミレとの相互占有関係にも特徴がありそうです。岩手県南部の幾つかのポイントを見ると、秋田との県境に当たる奥羽山脈付近ではオオタチツボスミレがとても多いのですが、これに対して、北上川流域から北上山系では半々程度の混成が見られ、海岸に近い地域になるとオオタチツボスミレの個体数はぐっと少なくなってきます。


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オオバキスミレ

 この日、実家の家族を連れて、秋田県境に近い山間の小さな町までドライブに来ました。目的はオオバキスミレです。一昨年、この家族を連れて阿蘇くじゅう国立公園を走り回り、山一面のキスミレを見せてあげることができたのですが、自宅から車で小一時間の距離に黄色いすみれが咲くとは知らなかったそうです。高校卒業と同時に郷里を離れているのに、すみれに関する限り、どこに何が咲いているかを良く知っているというおかしな息子は、山道に車を止めて嬉しそうに案内をする訳です(笑)。
 先ず、カタクリの群生が目に留まったのですが、これだけ多く咲いている光景は見たことがないと言います。これは意外でした。では、オオバキスミレにカタクリ、ニリンソウにエゾエンゴサク、紫と白のキクザキイチゲが一面に混成する斜面は見たことがなかったことでしょう。雨が降りそうな気配でしたが、ここまで来てよかったようですね。


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マキノスミレ

 震災から2か月。奥州街道をゆっくり北上して、丸一日をかけて北上川の流域までやってきました。北上盆地で出逢ったすみれたちを順不同で紹介しようと思います。
 写真は既に果実ができているマキノスミレです。周辺を捜しましたら、花も一つ二つと見られましたが、多くは花期を終えていました。へぇ、こんなマルバスミレ風な果実だったのですね。この自生地は子供の頃に遊んだ低山です。少し前、実家から「このすみれは何?」というメールが来て、「え、マキノスミレじゃないか!」と驚いたのですが、実際に目にして、如何に観察が足りなかったのかを思い知らされました。「故郷(ふるさと)再発見」のつもりで少し探索してみようという気持ちがあったのですが、このすみれが背中を押してくれた感じです。


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ナガバノスミレサイシン

 今春、2度出かけたこともあり、長く続けてきた富士山近辺のすみれたちのお話でしたが、一応、今回で締めとすることにしました。最後に何を持って来ようかなぁと思い巡らしていたのですが、結局、この涼しげな表情のナガバノスミレサイシンを選びました。この自生地は、実際に涼しい場所で、狭い空間に集中して自生しています。
 この個体ですが、葉が長いだけでなく、花茎もずいぶん長いのが特徴です。花の色は独特な青紫色ですね。ここには、もう何度も来ているのですが、例外なく、このような姿なのです。以前、ここには分かり易いナガバノアケボノスミレがあったのですが、現在の個体群が残って一帯を支配しました。実は、これもナガバノアケボノスミレではないかと疑っているのですが、分かり難い姿ですね。明らかに地下茎で増えています。ナガバノスミレサイシンと戻し交雑したのではないかと推測しているのですが、現状、証明する術がありません。


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