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趣味のサイト「すみれの部屋@(花の写真館)」のすみれ通信「徒然草=つぶやきの棚」をブログで…---☆
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ベニバナナンザンスミレ

 ヒラツカスミレが2回続きましたが、それと外見的によく似ているベニバナナンザンスミレに続きます。未だに出所不明と言われ続けていますが、エイザンスミレの倍数体であるエゾスミレ「さぎり」が広く流通したという結論が出たのだと思っていました。でも、未だに「出所不明」のまま、いつまでも説明されてます。
 DNAバーコーディング技術が実用を想定して進んでいる時代に、こんなことが、いつまでも不明というのも妙な話です。少なくても、倍数体か否かなんて顕微鏡で分かる範囲のことだと訝しく思いながら、自分では何もできないことが口惜しい(?)。既に分かっている方もいらっしゃるのかも知れませんね。そういう方にとっては、バカバカしくて発表する気にもなれないのだろう、とか勝手にいろいろ想像しています。なにしろ、研究しても何の得もありません(笑)。


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ヒラツカスミレ「くれない」

 ヒラツカスミレの交配から生まれた紅色の強い選別品種で、ヒラツカスミレ「くれない」という流通名で呼ばれています。
 あるすみれ仲間の話では、稔性があり、そのタネを播種してみたところ、多彩な発現が見られたそうです。つまり、同じものだけでなく、多彩な変化が見られたらしく、例のメンデルの遺伝法則の第二「分離の法則」が準用された感じですね。趣味の者としては、それはそれでおもしろいと思ってしまうのですが、量産ビジネスを想定すれば、遺伝的に固定していた方が嬉しい訳です。市場に出まわってから既に久しく、今頃はもう固定化が進んでいるのでしょうね。


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ヒラツカスミレ

 美しい姿の流通株が多く見られるヒラツカスミレの内、花色が淡くおとなしいタイプ。遺伝的に近しい関係と言われるヒゴスミレとエイザンスミレの特質を併せ持ち、大柄な花を咲かせ、丈夫で育てやすく、往々にして稔性があるようです。これらの特徴は(稔性を除いて)園芸種として優れた属性ではないでしょうか。
 日本の育種技術は高いレベルにあり、特に果樹を含む農産物に関しては素晴らしい実績があります。近年、花卉育種の分野でも実績を伸ばしていますが、どうしても、日本原産の百合から生み出された園芸品種の多くが欧米の成果であったこと、これが心に引っかかっているんですね。ご承知の通り、パンジーの育種の中心地は欧州から日本に移動しました。この延長上で、日本に多いすみれから、優れた園芸品種が生まれて欲しいところです。


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ヒゴスミレ(白変種)

 これは、とても美しくて神々しさを感じるような(ちょっと、大げさか)白いすみれですね。元々、白い花を咲かせるすみれの白変種というややこしいヒゴスミレ(白変種)です。(´ー`)
 一般に花の色合いは個体差がありますが、良く見かけるヒゴスミレは花びらがきれいな白さで、距は薄い紅色であるものが多く、唇弁に赤紫系の条が入ります。南九州では薄紅色の花を多く見かけます。この栽培品は、当然ながら、葉や茎にクロロフィルがもたらす緑色がありますが、雌蕊(しずい)に橙色も見えています。白変種は完全に色素形成が行われなず、特にクロロフィル形成ができないアルビノ体とは属性の異なる正常体です。ヒトの目には魅惑的に見えますが、花粉を媒介するポリネーターにとっては、どう見えるのでしょうか。


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パルマスミレ

 展示会の花たちがずーっと続いていますので、少し息抜きに園芸店からの話題です。少し前に登場したばかりのパルマスミレですが、蕾と萼を中心に観察してきました。以前に、萼が6枚の花を見てしまって、やはり気になる訳です(笑)。
 まだ、花をつけていない蕾がツルンとしていて、角度によってはすみれらしさが感じられません。時間をかけて丹念に観察してみたのですが、やはり、距が間違って出ている花はなく、もう完全に忘れ去られちゃったようです。一方、まだ花茎が伸びて垂れ下がる前には、ギリギリすみれらしさがあります。でも、伸びてくると、まるでイチゴのようにビローンとだらしない姿になります。こうしてみると、葉はオドラータに近い形状ですね。あ、ところで、萼についても数が多い花がないかと探しましたが、皆、まじめに5枚でした。


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オトメスミレ

 玄関脇にもう少し広いスペースがあれば、こんなディスプレイをしてみたいところですね。花が小さくて分かり難いと思いますが、これはれっきとしたオトメスミレです(笑)。
 時々、見掛ける変異ですが、記憶をたどると、見掛け方が2パターンだったように思うのです。まず、周辺はオトメスミレばかり!というパターン、もう一つは、タチツボスミレの中にオトメスミレが混じっているというパターンです。後者の場合、2~3株はオトメスミレでも、周囲を歩くとタチツボスミレが優勢という感じでしたね。ですから、オトメスミレの種子からオトメスミレが出るとは限らないのかなと思っていました。でも、このディスプレイを見ると発現形質が固定した系統もあるっていうことでしょうね。そう言えば、乙女峠もオトメスミレが絶対優勢でした。


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ヴィオラ・オドラータ 'クレプスキューレ'

 オレンジ色、もしくは杏色のすみれ!この色合いは、知っている限りの話ですが、パンジーの仲間も含めて欧州で育まれたすみれたちでしか見られないような気がします。すみれの種が多い日本や北米で、こんな色のすみれがありますか(あったりして・・・、汗)。あ、紹介が遅れましたが、これはヴィオラ・オドラータ 'クレプスキューレ'です。
 現在の日本のパンジー育種のように、古い時代から欧州で盛んに進められたニオイスミレの育種、その結晶の一つであり、美しい園芸品種です。すみれが持つ色素遺伝子で真紅は発現しないけれど、杏色は出るのかぁと思うと、日本に自生する種たちからも、このような「黄昏色」の園芸品種が生み出される可能性がある訳ですよね。ちょっと、ワクワクします。


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パルマスミレ

 関東で最も早く開催される展示会です。最近は毎年のように観察に出かけているような気がします。さて、最初は入口においてありましたパルマスミレにしましょう。
 園芸店の店頭では、小さなポリポットに入った苗という姿で見ることが多いのですが、こうして大株で拝見すると、例の少しだらしない感じは薄らいで、葉も花もしっかりして見えます。もうして観察すると、やはり、欧州のオドラータに近い種に見えてきますね。イタリアのパルマ地方のすみれとして、長い間、栽培されてきた伝統のある園芸種であり、農産物です。


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アソキクバスミレ

 大急ぎで撮影した写真群の最後はアソキクバスミレです。あの状況では、うまく撮れた方・・・かも知れません。この展示会ですが、従前は南阿蘇国民休暇村で行われていました。阿蘇に初めて訪れたのは1999年の3月。何と、雪に降られてしまったのですが、雪の中から懸命に咲くアオイスミレを見つけた記憶が鮮明です。
 その休暇村で佐藤武之さんの「阿蘇の野の花」3巻に巡り逢ったのですが、その第2巻にアソキクバスミレが登場します。佐藤さんは、このすみれを「深窓の乙女」と表現しました。いつか、阿蘇の山裾の萱野で、その乙女に巡り逢いたいと願っていますが、未だに成就していません。そして、その佐藤さんにもいつか会えるのではないかと密かに期待していたのですが、その7年ほど後、残念な知らせを知ることになります。


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ミスズスミレ(谷中千鳥)

 ミスズスミレ(谷中千鳥)だそうです。スミレと南西諸島産のアマミスミレやヤエヤマスミレとの組み合わせと説明されておりますが、それなら組み合わせの幅が広いですねぇ。この一連の組み合わせそのものに付けられた名前、もしくは、交配で生まれた系統グループに付けられた名前というような理解が、きっと正解なのだと思っています。
 説明札にミスズスミレ(谷中千鳥)と記載されていました。お目にかかるのは初めてなものですから、へぇ~!と思うしかありません。「谷中」ですが、これは東京都の地名でしょう。勘の良い方は既にピーンと来ていると思いますので、具体的な説明は避けます。スミレやノジスミレなど明るい平地を好む種は、都内でも路地などでよく見かけるのです。


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